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前の記事ではざっとしたバークリー音楽大学の通信課程について触れましたが、この記事では実際にどのようなコースや学科が提供されているのかについてご紹介させて頂きます。まずはコースを大きく分けます。

・Course
・Certificate
・Undergraduate
・Graduate
・MOOCs(Coursera) *番外編(別記事)

・Course
いわゆる科目履修といった、好きな科目を自身のレベルに合わせて1から自由に選んで勉強できるコースです。一つのコースにかかる期間は12週間で、費用は単位認定付(3単位)が $1,497、無しがNon-credit: $1,250となります。また、毎回コースを受講する際に$75デポジットで払わなければなりません。少し重いですね。ただ、仮に単位認定付を受講した後で学位コースに進んだ場合、過去に学んだ科目は消化されます(60クレジットまで)。「まずは一度試したい」「どうしてもこのレッスンだけ学びたい」という方にはお勧めです。メニュー覧を見るだけでも豊富な科目数なのでワクワクしてしまいますね。

・Certificate
簡単に言えば、Courseの効率的な欲張りセットです(笑)例えば私が映画/テレビに合ったオーケーストラレーションについて学びたいと思った場合メニューから「Composing and Orchestrating for Film and TV」のCertificate Programを選択します。すると5つの下記Courseを学べます。

Film Scoring 101
Orchestration 1
Orchestration 2: Writing Techniques for Full Orchestra
Music Composition for Film and TV 1
Music Composition for Film and TV 2

先ほどCourseでは毎回$75払わなければならないと書きましたが、Certificationでは上記コースを一括で購入する為(支払いは分割可)一度きりで良いので少し経済的です。また、全てのコースを終わるとサイン付きのかっちょいい証明書をいただけます。既に望みの職についていてもう少し自身の技術を磨きたいといった方や、同じ志を持つ仲間と勉強したいといった方にお勧めです。こちらも単位が付与されるので、後に学位コースへ進んだら過去に学んだ分は消化されます。

・Undergraduate
・Graduate
私が進んだ学士コースと、修士コースです。修士コースは割と最近設立されました。普通の大学と同じく、一般教養含む全120クレジット(学士)を学んでコツコツ卒業する道のりです。平均的な在留期間について、バークリーは3学期制で通信課程では生徒が勉強に費やせる時間に配慮し、ガツガツ勉強できる方用のFull time(最速3年で卒業)ともう少し余裕を持って卒業したい方の為のPart time(3年~)に分けることが出来ます。ちなみに私は完全に後者です。だってアメリカのレポートとか絶対大変そうですもん…3ヶ月で4コースとか絶対無理。。さて、学士・修士コースにもそれぞれ専門的に何を学びたいかによって以下のコースを入学書類提出時に選びます。

<学士>
Music Production
Guitar
Music Business
Songwriting
Interdisciplinary Music Studies (Create Your Own Major)
Songwriting and Producing Music
Electronic Music Production and Sound Design
Music Composition for Film, TV, and Games
Undeclared Option

<修士> 条件:音楽系の学士取得済
Music Production
Music Business
Songwriting (New)
Film Scoring

Interdisciplinary Music Studies (Create Your Own Major)はCourse一覧から好きな科目を40(120クレジット)選んで卒業するという究極の欲張りセットです。Undeclared Optionは1,2年生の間は一般教養を学び、その間に興味がわいたor決心がついたコースへ3年から進むといったものです。私は主に映画音楽やゲーム音楽の知識を増やしかったので、太文字のコース一択だったのですが、もし日本の映像業界で働くことを意識するなら今だとSound Designや、Music Businessを選んだ方がいいかもしれませんね。特に音楽ビジネスはブルーオーシャンなのでは。

完全に個人的な意見ですが、日本の音楽大学は音楽しか教えないかつ商業、法律的な分野は一般の人(商学部、法学部)が管理するようなシステムになっているので自分が作り出した作品の価値を誤解しやすい傾向にあると思います。基本的には受け身の姿勢で指示を仰がなくてはならないので、さぞ歯がゆい思いしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこはアメリカ、自分の身は自分で守るスタンスなので、基本的な法律知識だけでも身につけておいた方がいいのかなと、最近特に思っております。

さて、話が長くなってしまい失礼致しました。各コースの詳細はリンク先へ飛んでいただけたら動画付きで紹介されておりますので是非足を運んでみてください。次の記事ではいよいよ、申請書について書きたいと思います。
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涼風ひさめ
涼風ひさめ

会社勤めの作曲家です。現在バークリー音楽大学(通信課程)の推定2年生。これからも楽しく幅広い音楽をつくっていきたい。猫とドラゴンに目がない。

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