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まだまだ行きます。お次は、芸術性と自己表現のあり方を今一度見直す「Developing Your Artistry」の授業です。

Developing Your Artistry(OLART-100)
先生:Danny Morris

Lesson1 To Be an Artist: The Beginning
Lesson2 Creativity and the Creative Habit
Lesson3 Personal Aesthetics, Health, and Identity
Lesson4 Artistry and Planning

Lesson5 Success and Role Models
Lesson6 Artist Statements: Your Statement of Purpose
Lesson7 Music and Other Art Forms
Lesson8 Sustaining Yourself as an Artist

Lesson9 Artist and Community
Lesson10 Future of Music
Lesson11 Art and Truth
Lesson12 Putting It All Together: The Final Electronic Portfolio

課題図書
Colatosti, Camille. To Be an Artist. E L Kurdyla Publishing (2011).
Tharp, Twyla. The Creative Habit: Learn It and Use It for Life. Simon & Schuster; Reprint edition (2006).
Wooten, Victor. The Music Lesson: A Spiritual Search for Growth Through Music. Berkley Trade (2008).など

こちらは、一般教養内容のC.Arts/Humanities(人文学)の中で選択できるコースです。4つの内3つは単位互換で履修済みでしたので、当時は「Developing Your Artistry」しか選択肢がなかった気がします。今見るとIntro. Digital Cinematographyなど面白そうなものがあるんですけど。でもこの授業を受けて良かったと思ってます。
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Developing Your Artistryはそもそも芸術とは何かから始まり、アリストテレス、トルストイらがそれぞれに定義した芸術に対する文章を読み解きつつ自身でも芸術とは?と自問自答する場面があります。また、その後芸術はその種類を問わず社会を揺るがせる力があることを過去の歴史を見て顧みつつ、単なる自己表現の手段としてでなく自身の作品はどう社会に影響を及ぼすか、及ぼしたいか、貢献したいかといったどでかいピクチャーをレポートで提出します。その後後半からは、そのどでかいピクチャーへ進むために、具体的にどのような道に進み、この大学で何をどこまで学ぶかといった目標を設定し、最後は己は何者であり何になりたいかといったポートフォリオを作成して終了。いやぁ、この講義は数年に一度の間隔で受けたいです。今ここで目標を決めても、今後いろいろな人生のドラマがあって、少なからず自己表現の方法や理想というのは変わっていきますので軌道修正とゴールの再設定を繰り返したいですね。

あと、作品は心身ともに健康な時に生み出されるというのを忘れないで欲しいというメッセージもここで残しておきます。最近は周りの方もジムに行かれるなどされていますが、何かと芸術家は不摂生な生活をしてしまいますよね。不健康な時にできた悲しみの曲や苦しみの曲は、確かに普段では作れない名曲を生み出す場合もありますが、生きている間ずっとそのような曲ばかり続けるのはむしろ逆効果です。インスピレーションも枯渇します。というわけで美味しいもの食べて好きな時間に寝て、たまには作曲から離れる生活もしましょう!

あと、音楽を言葉として扱う意味。といったVictor Wootenさんの動画を授業で紹介されたのでこれも貼り付けておきます。人々は音楽は言語という意見におおむね賛成するが、そのほとんどの人が中身を理解してないし実践してない。という投げかけです。


例えば赤ん坊の時にどう日本語を勉強したかと言えば、ひたすら覚えては話す繰り返しで、無論間違った言葉も使う。親は特別なルールや子供に対して厳しく言わなかったはずだし(話し「方」に指導はあったかもしれないが)、日本語のプロを雇って天才にするために子供に対して辛い修行もしなかったよね、と。周りの人間と意思疎通したいという自然な流れであなたは日本語のプロである親戚や親とずっと繰り返し言葉の勉強をしたはずだと。つまり、我々表現者はもっとうまい表現を見つけるために練習あるのみだし、出来ないことを恐れる必要はない。そして指導者は自分ルールや厳しい指導をする必要はなく、相手が何を話そうとしているのかを聞く力も必要という。それが本当の意味で音楽を言語として扱うといった内容だと思う。といった意見。深い……

卒業する頃の私は一体何者になっているのでしょう。在学中でも多少はゲーム・映像作品に携わっている作曲家になっていたいという願望はあるものの、実際どうなっているのかはその時になってみないとわからないものなので、楽しみにしております。
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涼風ひさめ
涼風ひさめ

会社勤めの作曲家です。現在バークリー音楽大学(通信課程)の推定2年生。これからも楽しく幅広い音楽をつくっていきたい。猫とドラゴンに目がない。

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