グレードはBでしたけどっ!
History of Film Music(OLART-220)
先生:Jack Freeman
Lesson1 Early Film Music
Lesson2 Late Silent Era and the Transition to Sound Film
Lesson3 Early Sound Film and Romantic Influences
Lesson4 The Hollywood Studio System
Lesson5 European Nationalism and Film Noir
Lesson6 American Nationalism and Americana
Lesson7 The Decline of the Studios and the Rise of Popular Music
Lesson8 Birth of a New Era: The New Wave and the New Hollywood
Lesson9 Classic Revival, Postmodern Influences
Lesson10 Synthesis and Hybrid Scores: Other Time and Other Places
Lesson11 World Music, Exotic Locales; A Return to the Symphony
Lesson12 The New Milllennium
課題図書
Reel Music: Exploring 100 Years of Film Music by Roger Hickman

こちらは、一般教養内容のB.Historyの中で選択できるコースです。どの科目も面白そうで悩みましたが映画音楽に興味があったので該当のコースにしました。1913年のサイレントフィルム(音楽はあった)から2010年のジョン・パウエルが担当したヒックとドラゴンまでにおける映画音楽史と、特に作曲家と監督の詳細(ニューマン一家の系譜など)。また映画音楽を担当する機関の変遷、時代に応じた映画内容の変革などを学びました。
面白かった講義内容の一つに、時代と流行は流転するというものがあり。例えば昔は音のない映画の横で本物のオーケストラが引く形式を行っておりましたが、最近でいうディズニーオーケストラなどというものが同じような形式をとっており、再び録音ではない生の音と映像を組み合わせるさせる企画が脚光を浴びている点。またハリウッドという映画産業が繁栄し始めた時、映画音楽を制作する映画音楽スタジオと呼ばれる箱も各映画スタジオの傍に設立され、そこから監督は映画音楽スタジオを通して音楽を依頼しておりました。しかしその後独占的で新人、ユニークな曲が出にくいといったデメリットもあり映画音楽スタジオは分散化、監督らは好きな作曲家に依頼して作曲してもらうというスタンスに変わりました。しかし今、ハンス・ジマーをはじめとするリモートコントロールといった映画音楽スタジオが再び設立され、ハリウッド映画の半数以上がそのスタジオを通して映画音楽を担当しています。映画に使用される楽器の特徴も同じことが言え、サイレントフィルムから音付きになった時、使用される楽器はもっぱらオーケストラ、金管楽器、コーラスが中心でした。その後、ノワールになると(せっかく映像に音がつく機能になったのに)楽器やメロディは極力そぎ落とされ、ダークな雰囲気が流行します。そして、その後60-80年代にかけてはロック、ダンスミュージックなどポピュラー音楽が台頭します。それまであくまでBGMとしか見られてなかった映画音楽でメインモチーフなどが制作され、「サントラ」が売れ始めたのもこの頃でした。その後、ジョンウィリアムズなどが映画音楽に関わり始めると、再びフルオーケストラがカッコいいといった流行に戻り、今に至ります。流転してますね~作曲家もネットでどんどん自己アピールができるようになっているので、これから先は再び監督が自身の好きな作曲家に直接連絡を取って音楽制作を依頼する時代に戻る可能性もありますね。
ハリウッド産業の栄枯盛衰、現在に至るまでの成長過程を音楽や監督らを通して学ぶことのできた貴重な授業でした。どんなに有名な映画音楽作曲家でも監督の意向で全部没というのもあったりして胸が痛んだ……しかも映画が公開されるまで聞かされてなかったというお話……辛い……
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