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それは、1羽のハトのおはなし【そのⅠ】 

何処か遠くの レンガ造りの小さな町
そのちょっと外れに、それまた小さくて古い骨董屋があった
中に入れば、キラキラ光る宝石や年代物がたくさんあって
そんな中、そんな高価そうなものたちに囲まれながら、
ひっそりと窓を眺めている、機械仕掛けのハトがいた。

今日は、いつの日か、その見つめている
青い空へ羽ばたこうと、一生懸命頑張ったあるハトの物語

そのハトはとっても綺麗に、
可愛らしくつくられていた筈だったけど、
ほこりまみれのせいで、自分では全く気付いてはいなかった。

ただ、あの青い空は自分のサファイアの瞳と同じ色で、
この埃まみれのツバサは今は閉じているけれど、
きっと空を飛ぶ事でやっと解き放たれるんだ……!
そんな事だけを信じていた。

そのハトが買われそうになった事は無かったのかって?
その骨董屋に入る人々は少なくなかったけど、
誰一人として、奥に佇んでいる小さな
埃まみれのハトなんて見向きもしなかったよ。

皆が欲しいものは決まってキラキラ光る宝石とか、
使えそうなアンティークばかりで……

と言うか、このお店のマスターがそもそも
そんな人々に見せないように、
わざと隠しているように、ハトを置いているんだ。

マスターにはとっても……
大切なものだったからね

勿論、ハトはそんな事も知らないから、
自分は望まれていないんだって
誤解していたんだけどね


いつの日だったっけ……?
いつものようにハトが空を飛ぶ為の練習って、
大きなタンスの上からスライディングとかしてた時だったかな?

毎日のように欠かさず見ていた窓の外から、
2,3羽の本物のハトが現れたんだ。
機械仕掛けのハトは嬉しくて窓に寄ったんだけど、
空を飛びたいと言った矢先に、彼らは大笑いして、けなしたんだ。


本物でもないお前が、何を馬鹿なことを言うんだ
お前は作り物であって、
その瞳も その翼も その心でさえも
作られたものなんだぞ

ましてや、そんな薄汚れた君じゃあ
誰も買ってくれないし、空どころか
この店から出られもしないさ


何を言うんだ……!
確かに僕はつくられたものだけれど、
あんたより、知ってる事はたくさんあるぞ……!
あんたは毎日それが当たり前かのように空を飛ぶけれど、
その広くて大きい空の一度でも、
真面目に見たことなんてないだろ……!!
僕は、毎日魔法のように変わる空の色を全部知っているんだから!!


あぁ、そうかも知れない、
誰だって当たり前のようにあるものには
みんな興味がないんだ。

でも、でもね機械仕掛けのハト君
君は、僕達とは違う

君は絶対に

空を飛べない






静かな月明かりの夜
誰もいなくなった小さな店の窓の下、
独りぼっちのそのハトは、丸い月を寂しそうに眺めていました


彼だって本当は知っているんです

自分が創られたモノであるのは


でも、夢をみたっていいじゃないですか、
馬鹿な夢だっていいでは無いですか
ただ、【本物のハト】のように
なりたかっただけなのです


でも

それでも、

「神様、僕はずっとこのまま……ずっとこのまま
窓の外の世界を見るだけのハトになってしまうのでしょうか……!!」






その時、静かに店のドアが開かれた
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Posted on 2010/09/10 Fri. 09:44 [edit]

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